(ネタバレ防止のため折り込み)
あの悪夢のトレーラーから8か月、その間にデザイン変更や新トレーラー発表で落として上げられたこの期待に応えてくれるか…?! アメリカではすでに興行収入2億ドルを突破しており、批評もだいぶポジティブなのを見ているので最悪の事態にはならないだろうと、ワクワクを胸に映画館へ。ちゃんとオリジナルボイスですよ。チケットを頼むときにソニックをお願いしますって言えるのが何だか不思議な感じ。
上映室に入ると、事前にオンラインで見えていた8名分ほどの席は既に埋まっていた。隣になった男性二人組の話をこっそり聞いていると、こちらもソニックガチ勢らしい。やっぱりOV(オリジナルボイス)じゃないととか、ゲーム新作は来年まで出ないだろうとか議論していた。小学生の子どもがいる4人家族も観に来ていた。小さいころからOV教育とはやりおる。ご両親もソニックファンなのかな、英才教育か。
(以下、覚えてる分の映画内容がっつりまとめながら感想をば。)
トレーラー後についに始まる映画。パラマウントのロゴからすでにリングが舞っていて、やっぱりテンション上がる。そして冒頭からソニックとDr.ロボトニックの街中チェイス。止め絵になって解説し始めるとこのソニックがかっこいいのなんの。一気に引き込まれちゃう。
そして巻き戻る時間。ゲームの方のグリーンヒル、やっぱりきれいに作ってあるなあ。走った後に崩れる橋とかループとか、モデルをじっくり見たいよね。走り抜ける時の一人称視点はソニジェネを彷彿とさせる。ベビーソニックの頭身はやっぱりちょっと慣れないけど。育ての親みたいなフクロウさんはどのレファレンスなんだろう、OVA? 先日日本用のトレーラーで出てきたのを見てたから驚かなかったけど、出自は気になるね。映画軸ではどういう設定なのか。そして襲ってくる種族がナックルズ族みたいでこれまたテンション上がった! そうやって原作要素入れてくるのがニクいね。
SEGAのロゴ演出も、ソニックシリーズの様々な作品をはじめSEGAのゲームをたくさんコラージュして集まってできるのがいい。ちゃんと愛が詰まってるじゃないか。
さて、リングで別の世界へ飛んだベビソニはいろんな世界を回って追われて、地球に辿り着いたようだ。小さな街・グリーンヒルズの保安官トムはいっつもドーナツを頬張って、パトカーのノーズにもドーナツくっつけて暇なときはそれに話しかけてるような人。生まれ育った街とそこに住む人々のことは好きだけど、もっと自分を成長させられるような環境を求めてサンフランシスコの警察署に願書を出していた。郊外で暇なネズミ捕りの任務についていると、超高速で通りかかる何かがスピードメーターにひっかかる。何度も通りかかるそれは時速200㎞代後半から300㎞までにもなるのに、その姿は一向に見えない… 草むらに落ちている妙な青いトゲを拾い、不思議がりながらも別任務の要請で派出所に戻っていくトム。彼に見つからずにスピード記録をどれだけ更新できるかチャレンジするソニックの「やった!」ってポーズがかわいかった。ソニックは多くの街の人と関わるトムのことを気に入って観察し、時にからかって遊んでいたようだ。車に轢かれそうだったカメさんを間一髪で助けて、「遅いってのは大変だな。スピードってのを教えてやるよ!」とカメを抱えてぎゅんぎゅん走るソニック。森に下ろして上げた時はカメさんがこの世の終わりだとばかりにぶるぶる震えていたのがかわいかった。会場のみんなで笑ってたな。森の中を駆け抜ける際のBGMがQueenのDon't Stop Me Nowだったり (Super Sonicって歌詞にもあるしぴったりだね)、あと一曲何だっけな、同じくQueenの曲が出てた。ソニックは森の中?の洞穴を住処にして、いろんなところからかっぱらった娯楽道具でなんとか孤独を紛らわせながら過ごしている。もういろんな別の星を回っては追われる生活をしていたらしい。最後に残っているオプションは、巨大な茶色いキノコからまたキノコが生えている以外なんにもないマッシュルームヒルで、つまらないしキノコは嫌いだから絶対に行きたくないとソニック。(マッシュルームヒルへの熱い風評被害である。)
さて、トムは街の見回りで住人からの依頼をこなし、「最近こんな青い妙な生き物を見たんだ、本当なんだよ!」と熱弁するおじいさんを軽くあしらい(ここでSANICが登場するとは夢にも思ってなかった!! 会場大爆笑)、業務を終えて帰宅。アライグマが家の外のごみ箱を荒らしているのを追っ払う。彼は獣医である妻のマディーと一頭のラブラドールレトリバーと一緒に住んでる。大きい一軒家なのはやっぱりアメリカだなあ。仲良く過ごす一家のことを、ソニックは羨ましそうに眺めてる。一家団欒を外から覗いて一緒に過ごした気分になってるのはちょっとヤバいストーカーっぽい…ってのは、自分でも一人二役のカウンセリングをしてネタにしていた。笑
翌日、トムはサンフランシスコのポストを無事獲得したという手紙を受け取り、大いに喜ぶ。ケーキでお祝いするのが向こうらしい。ちゃっかり二種類用意していた奥さん。二人で新たな街での生活に思いを馳せる。一方面白いことを探していたソニックは、地元の少年野球チームの試合をこっそり観戦。映画ソニックは故郷を追われずっと孤独に過ごしていたので、友達や家族に非常に憧れている。目をキラキラさせてチームプレイを見ていたソニックは、一人野球をやってみる。ここのソニックが表情豊かで良い。持ち前のスピードで何役も同時進行するスゴ技を見せるものの、やっぱり最後は一人ぼっちなんだということを再認識。哀しみの感情を発散させるかのようにベースを超音速で回ると、電磁波が発生して街のブラックアウトを引き起こしてしまう。原因不明・広範囲の事案に国のトップは頭を抱え、しぶしぶマッドサイエンティストを呼ぶことにする。その名はDr. Robotnik。最高の頭脳を持つ奇人として有名。ジム・キャリーの演技が光る光る。これまでのトレーラーやインタビューでも思ったけれど、めちゃくちゃ楽しそうにエッグマンを演じておられる。相手の嫌がることをねちねち言ったり己の頭脳こそが最高であると誇示したり、人間なぞよりずっと自作のロボットたちの方が信頼できると発明品にうっとりしたり。原作エッグマンを更に変人にした感じ。想像以上にぴったりだ。俳優さんすごいや。そして黒マントがめっちゃ似合うな。登場時からインパクトと圧倒感がすごい。そして実際にその高いIQと技術力を生かしてすぐにソニックの居場所の特定に至るという優秀さ。原作より賢そうだ?!笑
その間ソニックは自分がブラックアウトの原因として追われていることを知り、断腸の思いでマッシュルームヒルへ向かうことを決める。が、迷っているうちに物音を聞きつけたトムが小屋に突撃してきて、トレーラーの某シーン。みゃお? ほんと、あの最初のデザインじゃなくてよかった。ほんっとに。
トムが麻酔銃を持ってたのは奥さんの私物だったようだ。脅かすだけのつもりがほんとに足に当たっちゃったと本人談。ソニックは意識を失う寸前に持っていたワープ用のリングを床に落とし、トムのTシャツに描かれていたサンフランシスコのビルを思い描いたのでワープ先はマッシュルームヒルではなくトランスアメリカ・ピラミッドのてっぺんに。そのポータルを通じてすべてのリングが入った袋を落としてしまったのでさあ大変。麻酔銃のせいでしばらく走れないソニックを、良心に訴えられて匿うことにしたトム。とりあえず犬のケージに入れられたソニックは起きたらふつーにケージを開けて出てきたから面白い。トムのせいでワープできなくなったということで、匿ってくれと頼むソニック。お人好しトム、流れで仕方なくそうすることに。
さてはてドクターがやってきたのでトムは言葉で応戦し撃退しようとするも、押し入られてトゲが見つかりロボットで撃たれる寸前ソニックが隠れ場所から出てくる、これまたトレーラーのシーンへ。ドクターほんとに殴られてのびちゃったや。ロボットに見つからないように丸まってるソニックがかわいかった。ゲーム中みたいなとげとげボール。そのままクッションにできそう。痛いかもだけど。
トムはソニックを連れて車で逃げ、パブの前の公衆電話から部下に連絡を取ることに。その間に街のギャングが集まってきてパーティーを始め、それが楽しそう!とソニックが混じっていってしまったので、仕方なくトムも一緒に楽しむことに。ダンスしたりダーツをやったりロデオに乗ったり、存分にどんちゃん騒ぎを楽しむソニック。(トムが微妙にダンス下手なのがツボ。) Bucket listを作ってどんどん消化していくソニック。だがヒッピー系のよそ者が気に入らないスキンヘッドが出ていけとばかりに詰め寄るので、その場を離れようとするトム――そして「この場は任せろ」と相手を挑発してケンカにもちこんじゃうソニック。それを皮切りにドミノ倒しのようにあちこちで殴り合いが勃発、しかしそのスピードですべてがスローに見える中いろんなアイテムを弄り回し(ここどうやって撮影したんだろ、全部3DCDなのかな。すごい演出だ)、ついでにチリドッグの美味しさを知り、トム以外の全員を床に倒しちゃうソニック、得意げ。二人はその場を急いで離れ、追っかけてくるやつらを振り切って大笑い。
郊外のモーテルに泊まってまだはしゃぐソニック。「トムは寝てなよ、オレは全然大丈夫だし!」なんて言いながらすっと寝ちゃう姿は15歳というより5歳児だな。そんなソニックに布団をかけてあげるトム、優しいや。しかし、政府派遣の調査員(つまりドクター)に逆らったトムはその晩に指名手配のテロリストとしてニュースになってしまった。翌日、テロリストとして名が挙がっている事実を踏まえ、ソニックとはもうお別れだと言うトム。結構素直に車を離れたソニック・・・と思いきや、サンフランシスコへは西だと言われて突っ走ると海だった。場所も分からないし、海は冷たいし走れないし(映画ソニックは水上ブーストはまだ使えないようだな)、そもそもトムのせいでこんなことになったんだぞと再び良心に訴えるソニック、おぬし交渉上手いな。ちょろいい人なトムは結局ソニックを引き続き乗せてサンフランシスコへ向かうことに。何やってんだと自分に向かって呟いてたけど、ほんとですな。指名手配されてるならソニックを元凶として突き出せば解決したかもしれないのにね、これだから困ってる人をほっとけないお人好しは。好きだわ。
ロードトリップではソニックが某ゴムボールパークに行ってたけど、やっぱりちょっとずつトレーラーで出てたシーンやセリフ構成が違うんだね。
道すがら、グリーンヒルズを離れてサンフランシスコに行こうと思っていることを話したトムに、ソニックは「自分が大切に思っている人たちを置いて行くのか? 故郷があるのに!」と大いに傷つく。そこに追いついてきたドクターのロボット攻撃が! トムに殴られたことをめちゃくちゃ根に持っている。あの時壊れちゃったグラサンを一新し、ゲーム原作に近いゴーグル姿に。入れ子式でどんどん出てくるロボットに対処する二人。先ほどの憤りが力になり、ブラックアウトを起こした時のように全身の針が光り出す。それを利用してドクターの装甲車をぶち壊す! だが入れ子式にまだまだロボットが出てくる。車の屋根を吹っ飛ばされ、小型爆弾の爆発に巻き込まれて気を失ったソニック。トムはソニックを抱えてマディが先に行って泊まっている義妹の家に急ぐ。義妹は元からトムのことを気に入ってないようだが、指名手配されているニュースを見ているのでますます入室拒否。まあそうなるか。でもマディは夫を信じているので何とか説得しようとする。そうこうするうちにレトリバーくんがソニックを覆っていた布を引っ張ってしまい、その姿に義妹さんは失神。逆に姪っ子はソニックに興味津々。ソニックを診察するマディとトムの傍ら、ソニックの灰色のスニーカーがボロボロなのを見て何かを思いついたように駆けていく。その間義妹は自分の娘に縄跳びで椅子に縛り付けられていたとさ。獣医だからって動物型のエイリアンのことは分からないよと言いつつもとりあえず簡単なボディチェックをしてくれたマディによると、ソニックの脈はすごく速いらしい。どれくらいかなあ。跳び起きたソニックは家をちょっと破壊しながらもトムとマディを見とめて落ち着きを取り戻す。Is the Rock president?のセリフはここでかな? マディはよく叫ばなかった。部屋の外で夫に話の経緯を聞く間、ワンちゃんとおしゃべりするソニック。姪っ子ちゃんもやってきて、あのPUMAの赤い靴をソニックにくれた。(ソニックの足、破れかけの靴下からちょこっと見えてたけど、たぶん足の底は肌色だった。) めちゃくちゃ喜ぶソニック。元は誰の靴だったのか気になるところ…姪っ子ちゃんサイズだったようには見えなかったけど。お父さんのとか? まあ良い。これでよりアイコニックな姿のソニック完成だ。
一方ドクターは回収してあったソニックのトゲの実験でそれに無尽蔵のエネルギーが蓄えられていることを知り、ダンスダンスレボリューション。いやほんと楽しそうだなジムキャリー! ノリノリすぎるぜ。こうして新たなエッグマンダンスが生まれるのであった。Omoshiroiっていうセリフがオモチロイよ!
マディとトムはソニックのリング回収に協力することで意見一致し、義妹の車を強引に借りてビルへ向かう。めっちゃボロい車だなと思ったらソニックが運転してたんか。どおりで。ビルの受付で重要参考人が屋上に逃げ込んだと言って入れてもらう作戦。グリーンヒルズからはるばるやってきたのかと訝しまれたが無事屋上行きのカードをもらう。職権乱用だー。ソニックはボストンバッグに収まっているのだが、なにせじっとしてないし喋りまくるのでエレベーター待ちが大変。トレーラーにもあったけど、「子供をバッグに入れてるんですか?」「いや、子供ですけど、自分の子じゃないです」「…自分のじゃない子どもをバッグに…?!」と周りが超引いて行ってしまった。すぐに警備員呼ばれなくてよかったね。そのあとは何事もなく屋上到着、そのままの状態で転がってたリング袋も回収できて感動の別れ…と思いきや、もちろんそうはなりませんよね。ドクターが直々にやってきましたとさ。服も更に変わってこちらもより原作寄りに! マディに「何その服?」って言われちゃったよ、ドクターのパイロットスーツ。マディを侮辱されて怒ったトムだが、ドクターのロボットに四方八方から狙われていては反撃しようがない。蜂の巣にされようかという時、ソニックは2人をビルから蹴り落した! これにはドクターもびっくり。「だが予想外のことが起こることは予想済みなのでこれは想定範囲内だ」なんて言っちゃう。焦っとるがな。放たれたミサイル弾を超スピードで叩き落していくソニック。再びスローモード。そうして落ちていく二人を回収するつもりだったけれど、ドクターの反撃でバランスを崩す! 地面激突寸前でなんとか掴んだリングを投げ、グリーンヒルズのおじいちゃんの馬小屋に二人を飛ばす。ソニック自身はサンフランシスコにとどまり、ここから冒頭のドクターとのチェイスが繰り広げられることに。こういう繋ぎも上手いと思う。
自慢のスピードで逃げるも、ドクターはなかなかしぶとくついてくる。ソニックの針をエネルギー源にした飛行体はソニック自身と同じくらいのスピードを再現できるようだ。リングは回収したのでワープを利用して地球各地へ移動、万里の長城やギザのピラミッドもめぐっていく。これぞワールドアドベンチャーではないですか。トレーラーにもあった、トラックの下を潜り抜けていく描写もソニワドのOPを彷彿とさせるし。あと空中に飛んで蹴りを入れた時はスマブラスペシャルの参戦ポーズと似てた。細かく観たらもっといろんなイースターエッグがあるんだろな。
エジプトにもついてきたロボトニック、スピードでは振り切れないので砂嵐を起こして目くらましする作戦に。しかしそれも看破され、攻撃を受けてしまうソニック。グリーンヒルズに自分だけ向かうはずが、ドクターもついてきてしまった。ちょうどトムやマディがいる道に出てきた二人、とうとうソニックはぐったりして動かない。人々が慄く中、ドクターは「野暮なことを言うつもりはないが…保管のため遺体を氷で冷やそう」と言ってた。研究用だなー。隅々まで解剖してやるとか言ってたし。だがどかないトムに対し、ロボトニックは「なぜよそ者にそこまでできる?!」と理解不能という顔。トムの「友達だからさ」という言葉に、ソニックが覚醒! 再び全身を青く光らせたソニック、ドクターの船をぼこぼこに。「地球を去るのはオレじゃない、オマエだ! エッグマン!」と言って、トムが投げたリングのワープ空間の先、マッシュルームヒルにエッグマンを押し込んで退治! みごと危機を排除したソニックに皆が歓声を送る。そうしてグリーンヒルズに日常が戻った。ソニックという存在が認識された点を除いて。おじいちゃんが「やっぱりワシの言った通りじゃったろ!」と嬉しそうだった。そしてトムはやはり自分の故郷とそこに住む人々が大事だと思い直し、街にとどまることを決意。ソニックはトムに自分がひどいことを言ったと謝る。
後日、家を修繕中にドクターを招聘した防衛庁のお偉いさんがトムたちのもとにやってきて、なにもなかったということにしてくれと念を押しに来た。ドクターロボトニックという人物は最初から存在しなかった、と。国にとってもいい厄介払いだったのか…それでいいのか。そして青いハリネズミのことを聞かれ、なにそれ知らないを通した二人。ドアを閉め振り返ると、そこには引き続き匿われているソニックが。さて、君は洞窟に帰らなきゃと言われ、仕方ない…とその場を離れようとしたソニックに、トムは屋根裏の物置を見せる。そこにはソニックが洞窟に置いてきた雑多なものがすべて集められ再現されていた。感激で言葉にならないソニックは、こうしてトムたちの家族となったのであった。
ここでエンディング。メインスタッフの名を散りばめ、映画の出来事をクラシック時代のようなドット絵で再現したスタッフロールはいいものだ。これだけでも何度も観る価値はあるかも。
そしてエッグマンのエピローグ。何にもない広大なマッシュルームヒルに飛ばされた彼はしかし諦めてなどいなかった。爆発のせいでぼわっと原作のようになった口髭、そして一部禿げてしまったので?ならいっそと髪の毛を剃ってしまい完全に原作と一致する姿になったエッグマンは、一緒に飛ばされた機械の破片たち、そして一緒に行ってしまったエネルギー源であるソニックのトゲを手に、新たなる計画を立てるのであった… 次はエッグマンランドかしら。こうやってソニックもエッグマンも、ちょっとずつ原作に姿が近づいていく演出がすごくよかったな。
そして長めのフルエンドロール。飯塚さんやTyson Hesseなど、知ってる名前が載っていると感慨深いなあ。ソニックの声のBen Schwartzさんは本当にいい仕事をしたと思う。全編まったく違和感なく楽しめた。そしてアニメーションがすごくきれいで、さすがMarzaだった。やっぱり3DCGはMarzaだなあ。針の一本一本が綺麗だったし、目がキラキラしてたよ。音楽もぴったりだった。Hyper Potionsが担当してるのがどれか確認しそびれちゃったけど。
と、ここで映画が終わりかと思ったら更にエピローグが。なんとびっくり、もっふもふのテイルスが出てきたぞ?!! 「計測通りなら、彼はここにいるはず…!」と、グリーンヒルズにソニックを探しに来たようだ。10年経ってわざわざ探しにきたということはソニックの育ての親のフクロウさんに頼まれたのだろうか。ちゃんと二本のシッポぶんぶん回して飛んでます。効果音も原作っぽい。顔はソニックの時みたいに見慣れるまで時間かかりそうだけど、とにかくもふもふで良い。これはまた面白い展開になってきたな。エッグマンの野望は尽きないというぞという場面は最悪次回作がなくても大丈夫だけど、こうしてテイルスを最後の最後に出すってことは絶対に2作る気だ。いいぞいいぞ。
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いやー最後に驚かされた。そして全体的にしっかり安定したエンターテイメントになっているのを見て、普通に面白かったし、とにかく安心した。我らがソニックはちゃんと映画になったよ、ちゃんと面白いんだよと知っただけでこんなに嬉しい。
一緒に観に行った家族と二人でとにかく感想が「よかった」になっちゃったけど、それに尽きる。ちゃんと面白くてほっとした。楽しめたことが嬉しかった。もちろんゲーム原作で私たちが最初に触れたソニックとは性格や設定が違うけれど、それは最初から分かっていたことだし、映画ソニックは映画時空で楽しむ準備は万端だったから心から楽しめた。
それに完全にソニックじゃないというわけでもない、クラシック時代の生意気さと最近の子供向け路線を合わせたような、ハイテンションでエモーショナルだけどそれでも優しくて仲間思いで、結果的にヒーローしてるキャラクターにちゃんとなってたもんね。ストーリーは子供向けというのもあって単純だけど、そういうソニックももちろんいい。小さい子はソニックの動きやヒーロー像を楽しみ、ティーンや大人はそれに加えてキャラの関わりやイースターエッグ探しで笑える映画。冒険バディもののドキドキワクワクも味わえた。本当によかった。制作関係者の皆様、楽しませてくれてありがとう。このまま興行収入続けて上がってくれたらうれしいな。2が出るのはほぼ確定だろうから、そっちもだいぶ楽しみだ。その時はテイルスだけじゃなくほかのソニックキャラも出てくるのかな。ゲーム世界が舞台になったりするかな?
ちょっとだけmissed opportunityだと家族が言ってたのは、せっかくサンフランシスコだったのでソニアド2みたいに坂道を使ってのチェイスがあればなおよかったと。それは確かにそうだなあ。それも見てみたかったかも。でもビルの壁面走りはあったね。どっちかっていうとスピードハイウェイみたいだったか。まああとはストーリーで細かいところを突っ込もうと思えば突っ込めるけど、それはこの際野暮というもので。全編通してソニックのカッコよさと可愛さを合わせたキャラが表現されていたので、映画ソニックもいいなと思えましたとさ。あーほんとよかった。いい気分で映画館を離れられました。
あの最初のトレーラーが出た時はあまりのひどい見た目にショックを受けてマジで一週間くらい気分が落ち込んでたんだけど、それに抗議して製作陣に訴えたファンたち、その声をちゃんと聴いて直してくれた制作側に大感謝。それがたとえ炎上商法であった可能性があるとしても。終わりよければすべて良しじゃないけど、最終的にはハリウッド映画のソニックとしてはだいぶ満足できる仕上がりになった。ストレートなエンターテイメントで人におすすめもしやすいし。「これは面白いんだ」という安心感をもって楽しめる作品を届けてくれてありがとう。DVD買います。日本語版が出る時はそっちも観たいな。
帰りの電車で同じものを見ていた親子と一緒になった。映画の感想を言い合っていたが、街中でソニックのことを話している人がいるってのはいいもんだな。超レアな現象だもん。
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一日一日噛みしめて。