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2025年3月21日金曜日

【世界を旅するソニック】ソニックとクロノス島に行ってきたよ! & クー・フーリン所縁の地を巡る旅【アイルランド】

ソニック聖地巡礼の旅、第三回となりました。

前々回のアポトスへの旅から二年半、前回のソレアナ・スパゴニア・カオス島の旅から半年。

今回の目的地はソニックフロンティア・クロノス島のモデルとなったエメラルドの島・アイルランド! 早速行ってみましょー!

まずは簡単にまとめた動画をどうぞ。



今回も実に楽しい旅でした。

以下は動画に入りきらなかった、さらにたくさんの写真と解説です。ちょっと長くなりますが、二週間で北アイルランドも含めたアイルランドの島をぐるっと一周した行程を順に記しているので、一緒に旅行気分でぜひどうぞ!

ソニックの聖地を探すだけでなく、ケルトの大英雄・クー・フーリン所縁の地を巡る旅でもあるので、そのあたりもぜひ参考になればと思います。

~日程~ 
(クリックでその日にジャンプ)
Day 1: Dublin - Cathedrals and Temple Bar ダブリンの教会とテンプルバー
Day 2: Dublin - Guinnes Storehouse and Trinity College Library ダブリン・ギネスと図書館
Day 3: Brú na Bóinne and more Dublin ブルーニャ・ボーニャ古墳群、そしてダブリン
Day 4: Following Chúchalainn's Path around Cooley Peninsula クーリー半島でクー・フーリンの足跡を辿る
Day 5: Belfast ベルファスト
Day 6: North Coast of Northern Ireland 北アイルランド北海岸
Day 7: From home of Ireland's national melody to the West Coast アイルランドのメロディの故郷から西海岸へ
Day 8: Sligo スライゴ
Day 9: Continuing on Wild Atlantic Way ワイルド・アトランティック・ウェイで西海岸を堪能する
Day 10: Inishmoor (Aran Islands -Oileain Arann) イニシュモア(アラン諸島)
Day 11: From Cliffs of Moher to Cork モハーの崖からコークへ 
Day 12: Cork コーク
Day 13: From Cork to Wicklow Mountains コークからウィックローへ
Day 14: Wicklow Mountains ウィックロー


・・・・・・・・・・・・・・・

Day 1: Dublin - Cathedrals and Temple Bar ダブリンの教会とテンプルバー

まずはダブリン空港に到着。早速看板にゲール語が併記されていて、アイルランドに来たことを実感。

早速予約したレンタカーを借りて、ダブリン市内へ出発!


St. Patrick‘s Cathedral 聖パトリック大聖堂
St Patrick's Close, Dublin, D08 H6X3, Ireland
https://maps.app.goo.gl/eoH9RFu5FXEq3mNUA

ダブリンの大聖堂の大きい方。「ガリバー旅行記」の作者としても知られるジョナサン・スフィフトが司祭を務めていたことでも有名。入場は有料ですが、内部はオーディオガイド付きで見学できてちょっとした博物館のような感じ。床のタイルが綺麗です。お祈りを捧げる信者用のクッションがカラフルかつ柄がすべて違うのも良い。

墓地のケルティック・クロスもアイルランドならではの風景ですね。





Christ Church Cathedral クライストチャーチ大聖堂
Christchurch Pl, Wood Quay, Dublin, D08 TF98, Ireland
https://maps.app.goo.gl/yT5W9UzhtQAy6zfT6

ダブリンの大聖堂の古い方。到着した時には残念ながら閉会時間で入れず。外観がとてもアイリッシュゴシックスタイルでカッコいい。中には歴史ある遺物などのほか、パイプオルガンに挟まってそのままミイラになってしまった猫とネズミなどの興味深い展示物もあるそうです。見たかった。

ベンチに伏せるベールを被った人物の銅像が物悲しいです。これは実は世界のあちこちの教会に設置されている Homeless Jesus (ホームレスのキリスト)という作品の一つなのだそう。よく見ると足に磔の跡が。


River Liffey リフィー川

特徴的な歩行者専用橋の掛かる、ダブリン中心を東西に流れる川。人も白鳥もいっぱい。



Temple Bar Area テンプルバー・エリア
47-48 Temple Bar, Dublin 2, D02 N725, Ireland
https://maps.app.goo.gl/82vmQTkxBAp2Mq3a8

ダブリンといえばパブ、パブといえばテンプルバー。立ち並ぶパブへ飲みに来る人々でごった返す、この街一番の賑やかスポット。ちょうどラグビーの試合日で特に人出が多かった時間、一番有名な赤いパブ The Temple Bar の前はお祭り騒ぎ。イルミネーションがちょうど St. Patrick's Day 仕様でした。



近所のマクドナルドもSt. Patrick's Day仕様。シャムロック・シェイク、どんな味なのだろうか。

 


Day 2: Dublin - Guinnes Storehouse and Trinity College Library ダブリン・ギネスと図書館

今日もダブリン観光継続。アイリッシュビールと言えば…?

Guinnes Storehouse ギネス・ストアハウス
St. James's Gate, Dublin 8, D08 VF8H, Ireland
https://maps.app.goo.gl/kGrzVtmZBP8TzZcLA

巨大なタンクが目立つギネスビールの醸造所は、もはやひとつの工場地帯。レンガ造りの建物がずらりと並ぶ中、カラフルな広告が目を引きます。ストアハウスの建物は、全体が一つの大きな1パイントグラスに見立ててあるそう。入口の「9000年借用書」もお見逃しなく。







広々とした7階建てを、視覚・聴覚のみならず触覚や嗅覚も刺激してくるディスプレイたちを順に見て回る感覚はまさに体感型博物館。テイスティングルームで正しい飲み方を教えてもらったり、ギネスのロゴになっているハープの疑似デジタル演奏ができたりも。昔の画期的な広告の展示がなかなか興味深かったです。







屋上階のバーでは入場券についている半券で好きなドリンクが一杯無料。パノラマビューを楽しみながら、プロのバーテンダーの手さばきで次々と注がれていくギネスを見るのは飽きません。もちろんノンアルコールドリンクもあります。
注がれてから2-3分待って、泡が完全に上方に移動したら飲み時。しかしギネスの味はとても濃く、混んでいる中の立ち飲みで短時間で飲み下すものではなかった…


昼になりお腹が空いたので、ちょうど12時に開店した一階下のレストランで昼食を。ギネスビールをソースや生地に織り込んだメニューが盛沢山。見た目も味も素晴らしかった!





颯爽と駆けていく馬車。
ストアハウスの前にたくさんやってくるところを見ると、結構客の回転がいいみたい。

Trinity College Library トリニティ・カレッジ図書館
College Green, Dublin 2, Ireland
https://maps.app.goo.gl/hiq42QyMwSSM1KHv9

ダブリン最古の国立大学における納本図書館で、特に有名なのは旧図書館に展示され「世界で一番美しい本」とも称される『ケルズの書』、そして美しい長部屋 Long Room 。まずは歴史あるケルズの書の詳細について学ぶ展示で勉強し、実物を閲覧(ここのみ写真撮影禁止)。





そこから階段を上がって到着するLong Room、今回はちょうど本の修繕作業で棚がほとんど空になっていましたが、それはそれで趣があって良い。部屋中央上空でゆっくりと回転する地球儀Gaiaが非日常感を醸し出していました。また、アイルランド最古のハープも展示してあり、その状態の良さに感心。この国のシンボルです。






図書館をあとにして大学構内も少し散策。玉蘭や水仙、咲き初めの桜が綺麗な時期でした。ちょうど学生ラグビーの試合をやっていたのでちょっと観戦。



Iveah Gardens アイヴェア・ガーデンズ
St Stephen's Green, Park, Dublin 2, D02 HX65, Ireland
https://maps.app.goo.gl/f1HXszr8mJUntRax7

続いてダブリン市内の緑地公園をふたつ訪れます。Iveah Gardensには噴水のような見た目の滝が一つ。思ったよりも小さく、歩いてすぐ回れます。天気がいいので人がいっぱい。鳥もいっぱい。カモメが激しい。カササギが10羽も集まっている光景を初めて見ました。


Saint Stephen's Green セント・ステフェンス・グリーン
St Stephen's Green, Dublin 2, Ireland
https://maps.app.goo.gl/iZrhpgmKMUC8GwaS6

Saint Stephen's Greenはダブリン一の街中緑地。夕方の散歩に来ている人がたくさん。そしてここでも猛威を振るうカモメ。ゲートが立派です。閉館時間にご注意を。







Stephen's Green Shopping Centre ステフェンス・グリーン・ショッピングセンター
St Stephen's Green, Dublin, D02 HX65, Ireland
https://maps.app.goo.gl/SjgcMHPa36eH2sbj6

ヴィクトリア様式の建物がおしゃれなショッピングセンター。大きな円を使ったデザインや高いガラス張りの天井ってワクワクします。
前の歩行者天国にはミュージシャンが。
入った土産屋に面白いギネスグッズがあって思わずパシャリ。ビールスリッパふわふわであったかそう。



遺跡の上のスーパー Lidl
71 Aungier St, Dublin 8, D02 YD68, Irland
https://maps.app.goo.gl/tPhAGL5USbGfWYWS6

ダブリンにはあちこちにスーパーがありますが、このお店は特別です。なんとガラス越しに床下の遺跡が展示してあるんです!!
旅行前にこの店の存在を知って、これは是非行かねば!と思っていた場所です。店の建設時に遺跡が発見され、「じゃあそのまま床下のディスプレイにしてしまおう」となった結果がこちらだそうで。 





最古で12世紀のもののヴァイキングの家や劇場の階段などが足元に! 普段の買い物のために入った店にこんなものあったらテンション上がりまくる。ごく普通の食品棚に隣接する歴史的展示物のギャップがすごい。みなさんもダブリンでお買い物する際はぜひ訪れてみてください。


The Convention Centre Dublin ダブリン・コンベンションセンター
Spencer Dock, N Wall Quay, North Wall, Dublin 1, D01 T1W6, Ireland

ビルに缶が埋まってるような面白い見た目の建物。夜に通ったらライトアップされていました。


Day 3: Brú na Bóinne and more Dublin ブルーニャ・ボーニャ古墳群、そしてダブリン

この日はダブリンから北に向かい、古墳や丘を訪れました。
夕方はダブリンに戻って最後の観光。

Brú na Bóinne ブルー・ナ・ボーニャ古墳群
Brú na Bóinne, Roughgrange, Donore, Co. Meath, A92 EH5C, Ireland
https://maps.app.goo.gl/X5QwpmVgszM4MDVy8

紀元前3000年ごろに造られた古墳群を見学するガイドツアーに参加。ここではNouthとNewgrangeという二カ所を見学できます。駐車場から広くておしゃれなビジターセンターまでの道が緑いっぱいで綺麗。




まずはセンターの展示でお勉強。ギザのピラミッドよりも古い建造物なのですね。
待ち合わせ時間になったら橋を渡り、乗り込むシャトルバスでまず向かうは Nouth ノウス。到着先でガイドさんについて古墳の周りを見学します。





緑に覆われた丘状の墓が立ち並ぶ光景、その足元に設置された巨石の彫り物。昔の人はどうやってこの岩を運んできて積んだのだろうか。彫り物の模様の意味は様々な説があるものの未だ研究中とな。
夏至や冬至などの特定の日に墓の入り口に光が当たるように設計されているとのことですが、昔の人の観察力の高さもさることながら、当時の寿命サイクルをもってして設計と建築にどれくらいかかったのだろうかと考えずにはいられませんでした。








丘を覆う長い草が強風でさらさらと波打つのが印象的な光景。ソニック聖地巡礼としては、ここで初めてクロノス島のような雰囲気を感じることに。墓となっている丘の上に登れる場所もあり、強風にあおられながら一面の平野を見渡せます。時間が許せばもっとじっくり見てみたい場所でした。




お次は Newgrange ニューグレンジ。ここらで一番大きい丘状のpassage tombで、実際に中に入って冬至の日の出を体験できる場所です。中は結構狭いのでグループが10人弱ごとに分けられました。昔は祭司レベルのお偉いさんしか入れなかったと思われるチャンバーに入れてもらえるのはなんだか不思議な気分。(内部は撮影禁止) (閉所・暗所が苦手な方は注意)



珍しい三つ渦の模様が特徴的な巨大なEntrance Stoneと、禅の庭のような雰囲気もある砂利敷。

昔はガイドさんが外からライトを照らして光の入りを再現していたそうですが、今は専用の光源装置が設置してある模様。ガイドさんの話を聞きながら当時の様子をしっかり想像するのがオススメ。寒くて暗い冬の日の朝、じっと待っているところにだんだんと柔らかい朝日が昇って部屋の中が徐々に照らされていく…そんな光景のイメージが柔らかな喜びをもたらします。

実際の冬至の日の出をこの場所で体験するためのチケット枠は毎年争奪戦で、現地の人でもなかなか取れるものではないそうな。




そばの草原には羊がいっぱい。
風をものともせずのんびりしているように見える。
ふわふわの羊毛のおかげかしら。


Hill of Tara タラの丘
H9JQ+6R, Castleboy, Tara, Co. Meath, Ireland
https://maps.app.goo.gl/Mjge3rJSahALaMDw8

昔の王様の戴冠の場だった地へ。ビジターセンターになっているはずの教会(ハイシーズンしか開いてないらしい)のそばの木に、アイルランドの大きくて丸いカラスがたくさんおりました。カラスの巣が大量に固まっているのを初めて見たかも。なかなか鳴き声も大きく、辺りが暗くなったら結構ホラーチックになりそうな雰囲気です。



やはり丘の上だけあってここも強風。丘に登って丘陵地帯を眺めるパノラマ風景を堪能します。運命の石と呼ばれる立石は、王にふさわしい人物が触れると三度吠えるのだとか。



ソニックが走っていきそうな道。



ダブリン市内 Dublin City

噂の The Spire を見物。シンプルなデザインだけどとても目立つ、120mもの高さを持つ金属の塔。元あった彫像が破壊された跡に造られた、新たな街のシンボル。足元には他の国の街とライブ映像がつながっているポータルがありました。

O'Connell Street Upper, North City, Dublin, Ireland
https://maps.app.goo.gl/DyTX9hQgErMz1VSb9



 

そばの立派な General Post Office 中央郵便局 は建物の中がレトロなデザインのままでありながら広くて綺麗です。巳年xSt. Patrick's Dayデザインの面白い切手を購入。また、ここでケルトの大英雄で国民的なシンボルにもなっているクー・フーリンの像を拝みます。自身を立ち石に括り付け、最期の瞬間まで立ったまま戦い抜いた英雄の姿を象った像。外からだと窓の反射で見づらいのが惜しい。アイルランドにおいて彼は神話上の英雄である他に、侵略に対する抵抗の象徴として政治的な意味合いでもシンボルになっているようです。

O'Connell Street Lower, North City, Dublin 1, D01 F5P2, Ireland
https://maps.app.goo.gl/LwJR96vZP8punoy3A



私はFateシリーズのファンでもあるので、今回の旅はケルトの大英雄クー・フーリン所縁の地を辿る意味もありました。特に明日の旅程はクー・フーリン三昧です。


Dublin Castle ダブリン城 の中に入るには時間が遅くなってしまったので、外観を眺めるに留めます。意外と宮殿風の建物であれ?と思ったら、これは焼失後17世紀に修繕された部分であり、想像していた古城らしい外観を保っているのは13世紀建築当時のスタイルを再現したチャペル部分のみでした。周りに配置された中世のデザインを残す街灯は、本物の火の代わりにデジタルドット絵の炎が揺らめいているのがなかなかユニーク。

Dame St, Dublin 2, Ireland




ダブリン周辺の観光はここで終了。明日からは北に向かいます。



Day 4: Following Chúchalainn's Path around Cooley Peninsula クーリー半島でクー・フーリンの足跡を辿る

この日はダブリンを離れて北へ移動。ケルト神話の大英雄クー・フーリン所縁の地を巡る旅です。

Ardee アーディー
1 Bridge St, Townparks, Ardee, Co. Louth, A92 ED30, Ireland
https://maps.app.goo.gl/sf5KSYJRrSujBcWE7

最初の経由地はArdeeの町。「クーリーの牛争い」の伝説において、女王メイヴの策略により親友のフェルディアと決闘することになったクー・フーリン。激闘の末勝利するものの、手にかけてしまった友の遺体を掲げて立ちすくむ物悲しい場面を表した銅像が、なぜか小さな公共駐車場の隅に設置されているという不思議な場所。ケルトの大英雄がこの扱いで良いのか…と思わなくもない。
この銅像の傍に流れている川が決闘の地で、この町の名アーディーはフェルディアにちなんだÁth Fhirdiad (Ferdiad's ford フェルディアの浅瀬)という言葉から来ているそうです。



なぜか駐車場の隅にポツンと立っている銅像。
もうちょっと目立つようにしても良いのでは…?



駐車場からほど近くにあるArdee Castleは現代の建物に挟まれた雰囲気のある古城。しかし傍で道路掃除をしているおじさんに聞いてみると、特に中を見学できるわけでないとのことでした。


マンホールにアイルランド特有の模様があしらわれていておしゃれ。



Clochafarmore Standing Stone (Chúchalainn's Stone) クロカファーモア立石 (クー・フーリンの立ち石)

Rathiddy, Co. Louth, Ireland
https://maps.app.goo.gl/ksSXj3zgwR6wZcLc7

お次は個人的に今回の旅のハイライトの一つ、クー・フーリンの立ち石。攻めてくるコノート軍にたった一人で立ち向かう中、自分をこの大きな石に縛り付け、最期まで膝を付くことなく戦ったという彼の死地です。

さて、他の旅人がGoogle Mapsに記録してくれていた場所を目指したものの、この入り口というのは特に道案内の看板も出ておらず、気を付けないと見逃してしまう「車道の脇の生け垣に突如開いた空間」なので、皆さんも訪れる時は目を凝らしてください。でないと私たちのように通り過ぎてUターンする羽目になります。もちろん駐車場もないので、入り口向かいのEvan Henryという電気工事務所の手前に停めさせてもらいました。電話中だったのに快く対応してくれたお兄さんありがとう。


入口の大きな方のゲートは閉じられているものの、右側に立ち石についての古ぼけた看板が設置してあり、その間から人が乗り越えられるようにはなっています。そこから降り立つ野原は麦畑であるそうなので、作物を踏まないように注意しながら進みましょう。


涼しくもとても天気が良い中、風に吹かれながら小高い丘の上に佇む立ち石。3mの高さがあるそれは人間の大人よりも遥かに大きく、雲の隙間からの陽光に照らされる姿は遠目からでも力強い存在感を放っていました。岩に入った亀裂や斜めになった角度、付着した苔などに時間の経過を感じます。

今回の旅で見たどの立ち石よりも味があり、英雄の伝説と結び付けられるのも納得の貫禄でした。来れて良かった。


 



Chúchalainn's Castle クー・フーリンの城
Castletown, Dundalk, Co. Louth, Ireland
https://maps.app.goo.gl/EQVHH5XGoACvFMUy7

次に訪れたのはダンダルクの町の端にあるクー・フーリンの城。彼が生まれた場所とされる古城です。最期の地の次は誕生の地へ。(順番が逆な気もするけども、道順がこの方が理に適っていたので…)

こちらも城に近づくための入り口がちょっと分かりづらい。クー・フーリンとメイヴについての看板がある方の道をそのまま左に行ったらどうやら先は工事現場、道が分からないので犬の散歩に来た男性に聞いてみると、彼も適当に登っているとのこと。現地の人でもかー。

一旦戻って正規の道を見つけたものの、これも石段を登ってゲートを越える系でした。英雄の場には試練が必要ということか…⁈


この写真の真ん中に映っている石段を登ってゲートの向こう側へ。


少しの坂道を登っていけばすぐに城に到着。といってもほぼ塔だけのようですが、周りに何もない割には結構きれいに整備はされている模様。ちゃんと国に保護されている遺跡のマークは入っているし、一応私のような聖地巡礼に来る人間もいるからでしょうか。ありがたい。
こちらも駐車スペースは特になく、傍の民家の外側にちょっとだけ停めさせてもらいました。 


Moyry Castle モイリー城
Moyry Castle, UK, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/1LTxu3LAo6vtJ6d77

お次はアルスター王国へ至る峠の道にあり、クーリーの牛争いでクー・フーリンがコノート軍を食い止めるべく苦戦した難所とされる場所へ。ここに16世紀に建てられたMoyry Castleを見学します。ちょっとだけ北アイルランドに入る形になるので、途中から看板やカーナビの表記がkm/hではなくmphに。今後のためにも慣れなければ…!


細い山道を通っていくと、丘の上に雰囲気のある佇まいが。青空をバックに崩れた屋根や壁に伸び放題の植物がいいコントラストです。看板に昔住居として利用されていた当時の様子の説明が。当たり前ですが、伝説と史実が重なるのが遺跡というもの。どちらの話も頭に入れると遺跡巡りがさらに面白くなると思います。




せっかくのクー・フーリン所縁の地を巡る旅、現地で兄貴を召喚しようと思って立ち石を訪れたときからFGOのフレポガチャをぶん回すこと約1000回、ここまで来てやっと出てくれました。長かった…。100回ガチャが導入されてて助かったぜ。



Cooley Peninsula クーリー半島

一旦アイルランドに戻り、牛争いの舞台となったクーリー半島を一周。まずはportal tomb 支石墓のひとつ、Proleek Dolmenを見学。これまた入っていいのか迷いそうな細い道の先にありました。隠れ観光地が多いですねアイルランド。駐車場らしきものもないのでゲートの前に停めちゃう。
すぐ隣は小鳥が遊んでいるゴルフ場、そんな道をそのまま奥に進むと板石に支えられた巨石と邂逅。この岩の上に小石を投げて落ちてこなければ願いが叶うと言われているらしいので試してみたら、10回くらいやってやっと成功しました。ノーコンすぎる。

Proleek Dolmen Proleek, Dundalk, Co. Louth, Ireland
https://maps.app.goo.gl/LXKeiCkpcN5Nj1nNA



トイレ休憩ついでに遅めの昼ごはんに入ったレストラン Fitzpatrick's Bar & Restaurant 、陽気なケルト音楽が流れるレトロな雰囲気と美味なアイルランド料理との嬉しい出会いでした。これが旅の醍醐味。ここではFish & Chipsにタルタルソースだけでなく枝豆ペーストも付けて食べるそうなのですが、これが美味しかった! Chicken Stackのペッパーソースもパンチが効いてて美味しい。Soda breadにはやはりたっぷりアイリッシュバターがついてきました。

Rockmarshall, Jenkinstown, Co. Louth, A91 VE42, Ireland
https://maps.app.goo.gl/Rx1Kks9yHzqP4KxJA





日が傾き始めた頃、半島の東にある Templetown Beach へ。まだ寒めなのに海で泳いできた人と邂逅。いい天気だね!って。タフだ。夕日が綺麗でした。

Templetown Beach, Co. Louth, Ireland
https://maps.app.goo.gl/iZdEtq2i37FroaYm6



半島の東端 Rubie's Overlook まで行って車を停めて景色を眺めると、時間がゆっくりと流れていくような気がしました。こういう日を大事にしたい。

Rubie's Overlook XWX2+74, Whites Town, Co. Louth, Ireland
https://maps.app.goo.gl/FJkrkzm1wquLmN288




日が暮れる前にもう一度北アイルランドへ北上し、ベルファストの宿で宿泊します。
北アイルランドに入ると看板からゲール語が無くなっちゃう。

また、高速道路の間に右折やUターンができる空間がたびたび空いているけれど、時速70マイル制限の道に合流するにはかなり時間と勇気が要りそうな作りだ…




Day 5: Belfast ベルファスト

この日は移動距離を控えめに、北アイルランドの首都を観光。

Titanic Belfast タイタニック・ベルファスト
1 Olympic Wy, Belfast BT3 9EP, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/Udbzwv5jXja6AQJd8

今回の旅行に来るまで認識していなかったのですが、ベルファストはあの悲劇の豪華客船タイタニックが製造された地。その跡地に造られた博物館では、船の製造過程から内装、出港の様子、沈没事故と沈没船発掘までの過程を追体験できます。軽い気持ちで観に行ったら予想以上に内容が多く、じっくり見て回ってしまいました。インタラクティブな展示品が多い上に、ゴンドラで製造中の船の中を空中散歩をするようなアトラクションまであってびっくり。



造船所の様子の再現と、謎の猫の置物。





Queenstown(現Cork)からニューヨークに向けての華々しい出港、そして沈没。周りの船に送っていたCQD(come quick dangerの略。この事故を機に簡略化されたのが今のSOS)から始まるモールス信号通信の再現を読むのは胸が痛みました。通信を受けた周りの船が急いで助けに行ったものの、一番近い場所にいた船の通信員が寝ていて早い段階での救助に行けなかった…というのも痛い。
他にも当時の異常気象だったり、双眼鏡の棚のカギの受け渡しミスだったり、様々な要素がドミノ倒しのように折り重なって起こったこの沈没事故。この歴史に刻まれる悲劇が二度と起こらぬよう改善された安全措置によって、現代の船旅の安全が確保されているのですね。




様々な要素がドミノ倒しのように作用して起こってしまった沈没事故。
もう二度と、同じ悲劇を繰り返さないために。





船が沈むその時まで演奏を続けた音楽家のヴァイオリンも展示してありました。
Steinwayのピアノが6台も載っていたとは。

タイタニック号の船長は、それまでの航海で一度も大きなトラブルを起こしたことのない優秀なキャプテンでした。

映画「タイタニック」のグッズも。

タイタニック館のすぐそばには姉妹船Nomadicの展示もありました。港とタイタニック号をつないで客を運んでいた連絡船で、タイタニック号と同じ系列のWhite Star Line Shipで唯一現存しているものだそうです。





Belfast Cathedral ベルファスト大聖堂
Donegall St, Belfast BT1 2HB, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/WN9dR8rzrQbjtHZ9A

建物が特徴的な大聖堂。まず外壁に大きなセルティック・クロスがデザインされているのと、通常鐘塔がある部分にはダブリンのSpireのような金属製の細長い塔が。どうやら地盤が緩くて重い鐘塔は建設できないので、代わりとなるもののデザインコンテストで優勝した案だそう。
内部の見学は要入場料。私たちが訪れた際はコロナでロックダウンしていたころを振り返る展示をしていて、とある少年の詩がなかなか良かったです。





Belfast City Hall ベルファスト市庁舎
Donegall Square N, Belfast BT1 5GS, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/ZcTA4MFAGTqmREnd6

次に市庁舎を見学。白壁に緑の屋根の立派な建物。中のステンドグラスにクー・フーリンモチーフのものもありました。北アイルランドでも大事にされているみたい。他にも様々な展示が相当数の部屋に分けて展開されていました。役所に用事がなくても気軽に入れるところがすごいですね。




Peace Wall 平和の壁
15 Cupar Way, Belfast BT13 2RX, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/CSegJkTHB1ewaE158

最後にPeace Wallを訪れました。アイルランド系カトリック派の居住区をブリテン系プロテスタント派と分けるために作られた壁で、朝晩決まった時間にゲートが開閉されて通行が制限されるそうです。これで実際に両者の衝突が減っているというから、なかなか撤去に踏み切れないそう… 侵略の歴史を経た民族間の溝は、まだまだ埋められないものがあるようです。

外側にはどこの国の「壁」でもあるようにラクガキがいっぱい。たまにどうやって書いたのかわからない高さにあるものも。実際にここまで運んでもらってラクガキをするためのタクシーツアーなるものがあるらしく、そのようなグループを何組か見かけました。







その他、ベルファスト町中の様子。

Albert Memorial Clock アルバート記念時計塔

Commercial Court コマーシャル・コート通り

Spirit of Belfast スピリット・オブ・ベルファスト

Victoria Square Shopping Mall ヴィクトリア・スクエア・ショッピングモール



帰り道に撮れた、ベルファストの街灯と待宵の月。


Day 6: North Coast of Northern Ireland 北アイルランド北海岸

この日は北アイルランド北部の観光。この旅行のハイライトの一つ!

The Dark Hedges ザ・ダーク・ヘッジ(ブナの並木道)
Bregagh Rd, Stranocum, Ballymoney BT53 8PX, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/CmJJfASokFvDtHFo7

北アイルランドの北端へ向かいます。その途中にあるのがこのブナの並木道。人気小説 Game of Thrones のドラマ化シリーズのロケ地にもなったそうです(私は観ていないのですが)。

近くに辿り着く頃にはまっすぐな道なのに周りに全く車がなくなり、道を間違えていないかちょっと不安になるくらいでした。乳牛がせっせとご飯を食べている農家の家々を通り過ぎ、目的の道へ到着。注意点として、この木のトンネルがある Bregagh Road は交差する Ballykenver Road (南)とBallinlea Road (北)の間は植生保護のため車両通行止めになっています。私たちは南から来たのでそちらの道路脇に車を停めました。(北側にあるホテルの横の駐車場はお金を取られるらしいという事前情報もありました)


少し歩くともう見えてきた、御伽噺の世界に出てくるような木々。晴れた午前中は散歩日和でしたが、辺りが暗くなる時間なら結構おどろおどろしい景色になりそう。私たちの他に2組しか人がおらず、写真も撮りやすかったのでラッキーでした。ローシーズンはいいものだなぁ。





Giant’s Causeway ジャイアンツ・コーズウェイ
44 Causeway Rd, Bushmills BT57 8SU, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/8skd1VJddPXdJQRr5

世にも不思議な地形を目指してやってきた海岸沿い。入場料がいるものだと思って来たら、チケットがいるのはビジターセンターのみで、地形を歩くだけなら無料とな。隣のホテルへの駐車場代を車一台につき10ポンド要求されるものの、チケット代よりは断然安い。これは得した気分です。

ハイキングコースは時間と体力別でいくつか選択できます。ビジターセンターからは海岸までのシャトルバスも利用可能です。私たちは長めのRed routeで崖の上を歩いてから傾斜の急な「羊飼いの階段」を降りて海岸沿いへ、風に吹かれながらの散歩を堪能しました。海の色が濃くて綺麗。



フロンティアに出てくる崖に似ているかも?

崖を覆う黄色い花が良い。Gorse (ハリエニシダ)というらしいです。
茎にはトゲがびっしり生えているので注意。

Sheperd's Stairs 羊飼いの階段

六角柱の柱はどう見ても不思議すぎる。まるで岩壁から人工的に切り出したように伸びているのだから。大昔の地中のマグマが押し合いへし合いしてこのような形で表出したといいますが、自然の力は想像を超えていきますね。

聳え立つ六角形の岩柱

赤色の目立つ山肌の不思議な模様、そして崖から眺める海も素晴らしい景観です。海上の岩山には海鳥がいっぱい。



メインアトラクションになっている、大きな踏み石サイズの六角形が大量に並んだ海岸の方はさすがに大盛況でした。実際に上を歩くとやはり不思議で仕方がない形。フロンティアの六角柱モチーフはここからかな?と思いながらソニックとも写真をパシャリ。





昔のアイルランド人もやはりこの地形を不思議に思っていたようで、ここから巨人フィン・マックールの伝説が作られました。
住み家であるアイルランドを攻めて来ようとしたスコットランドの巨人を倒しに行こうと彼が作ったのがこのGiant's Causeway(巨人の土手道)です。しかし相手が自分より遥かに大きいことに気づいたフィン・マックールは一旦家に逃げ帰り、妻の知恵により赤ん坊のフリをすることで、追ってきた相手に「父親はもっと巨大なのではないか」と思い込ませて撤退させた、というものです。その時に相手が土手道をできるだけ踏みつぶして逃げて行ったので、現存しているのがこことスコットランドのスタファ島の沿岸部のみなのだとか。

この物語に関連して、フィンのお母さんである老婆の顔や、フィンを家に連れて帰ったラクダのように見える岩などもフォトスポットになっています。





Old Bishmills Distillery オールド・ブッシュミル醸造所
2 Distillery Rd, Bushmills BT57 8XH, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/GLTmQhDBk52chEkN7

アイルランド島において最古の醸造所。敷地に足を踏み入れると、醸造段階によって変化する香りがすでに外へ漂ってきていました。工場見学のガイドツアーに参加し、一時間ほどで醸造の行程を見せてもらいます。(敷地内は一部エリアを除いて撮影禁止)

最初はビールと同じように麦とイーストを混ぜて発酵させ、そこから熟成器へ。昔ながらの銅製の熟成器は、下部にいろいろ化合物が溜まっていってしまうから管理が大変だそうで。今の時代は基本的にアルミ合金製。蒸留エリアはとっても暑いよ。




はじめは透明なウィスキーは、いろいろな種類のオーク樽に入れられて熟成し、だんだん飴色に変化していきます。その過程で蒸発して分量が減るのはエンジェルズ・シェア、「天使の分け前」と呼ばれます。長い年月をかけて作られるお酒は少しでも管理を間違えると大惨事に。醸造が上手くいくように守ってくれる守護天使への捧げもの、という風に解釈されるのがロマンチックですね。



ツアーの最後はバーで一杯好きなドリンクを頂けます。ウィスキー好きの人にはレアな品種を飲み比べできる豪華版ツアーもあるそうですよ。


なぜか敷地内にあったクラシカルな公衆電話ボックスとポスト


Carrick-a-Rede キャリック・ア・リード吊橋
Ballintoy, Antrim, Ballycastle, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/kciqz7zKGzbgmn2N7

昔の過酷なサーモン漁のため島の行き来に使われていた吊り橋は、今や補強されて観光名所に。歩きやすく舗装された海岸沿いのうねる道を行き、羊や海鳥を観察。やっぱり海辺の草原はしょっぱくて美味しいのでしょうか。





あの孤島はSheep Islandというらしい。でも流石にあっちに羊はいなさそう

1kmも歩けば吊橋に到着。風が吹きつけると結構揺れます。真下の海の激しさが美しい。橋の両側にいる案内スタッフは、長時間風に晒されて大変そうなのにニコニコ対応してくれました。橋の向こうの島の上でさらに素晴らしいパノラマビューを堪能。天気が良いので遠くにスコットランドの海岸が見えちゃいます。








風に吹かれる緑の草原と青い海、まさにアイルランド島の絶景でした。

日も落ちるころ、Potrushの宿に着きほっと一息。
晩御飯の時間にテレビを点けたら、昔のアメリカンソニックのアニメをやっていました! これはびっくり。



Day 7: From home of Ireland's national melody to the West Coast アイルランドのメロディの故郷から西海岸へ

北アイルランドを離れ、アイルランドの西海岸へ向かいます。

Downhill Demense ダンヒル遺跡
Mussenden Rd, Castlerock, Coleraine BT51 4RP, United Kingdom
https://maps.app.goo.gl/6JWArDyEyz4ym5r38

まずはPotrush近くの海辺のDownhill遺跡へ。辿り着いた入口が一つ手前のBishop's Gateだったので駐車代が無料でした。少し先にある正面玄関のLion's Gateに行くと駐車代が5ポンドかかるようです。なんと。

様々な花の咲く庭園と林を抜けて丘を登り、ほぼ海抜0mの線路(実際に列車が走行中!)のそばの獣道を下って溜池を観察し、続く林の道にたくさん生えているラムソン(クマニラ)の良い香りに驚き、最終的に海のそばの神殿と宮殿跡を散策。他に人がほぼいないので、時間を気にせずゆっくり散歩したい場所です。とても絵になる風景が多く、また廃墟好きの人にもおすすめ。写真を撮る手が止まりません。
そしてやはり風が強い。昨日登った崖が遠くに見えました。




陽が当たる場所ならどこにでも生えているハリエニシダ。

Black Glenの道のり。

Black Glen奥の海沿いの線路。

Black Glenの溜池。

Black Glenの林。


Mussenden Temple。海沿いにぽつんと立つ神殿


その横から見える広いDownhill Beach。

廃墟となったDownhill House。







Lion's Gateのライオン、味わい深い風貌。



Limavady リマヴァディ
51 Main St, Limavady BT49 0EP, UK
https://maps.app.goo.gl/wr8drZD3GGgGycvUA

次の目的地はLimavady。ここはアイルランドの民謡Londonderry Airが採譜された地。北アイルランドの事実上の国歌ともいうべき曲で、歌詞がつけられたものはDanny Boyとして広く知られています。採譜をしたJane Rossという女性が住んでいた場所に記念エンブレムが設置されていました。この素晴らしいメロディを世に広めた彼女に感謝。


Jane Ross女史の家。
あの素晴らしいメロディはここから広まった。


実に胸を打つメロディなので、ぜひ一度聴いてみてください。


同じ道の角にあるパブの玄関には後にDanny Boyとして広まった歌詞のもじりが書いてありました。


Slieve League (Sliabh Liag) スリーブ・リーグ
Sliabh Liag Rd, Croaghlin, Co. Donegal, Ireland
https://maps.app.goo.gl/UFEr5vMuFd32HQt96

次はアイルランドへ戻り、西海岸にあるアイルランドで二番目に高い海沿いの崖・Slieve League へ。(旅行に行く前はヨーロッパ一高いと聞いていたのですが、あとから調べるとそうでもなかった…)
2時間半の道のり、後半は道が狭くカーブもアップダウンも激しい山道であるものの、幸い舗装はしっかりされていました。道路脇の丘でのんびり草を食んでいる羊を横目に進む、これまでとはまた違う高山地帯な風景が素敵なドライブでした。



崖まで車であと5分ほどの位置にあるビジターセンターで食事&トイレ休憩、そこから駐車場に到着すると管理人のおじさんが2つの選択肢をくれました。車をここに置いて上まで歩くか、車で上の駐車場まで行くか。何故か値段は同じ! ローシーズンだけ可能なオプションなのでしょう。
自分の足で最後の1.5kmを登っていく人もたくさんいましたが、私たちはありがたくそのまま崖の上まで車でGO。



美しいカーブを描く地形、カラフルな岩の目立つ601mの高さを誇る崖、岩山や浜に寄せる波。壮観の一言です。駐車した場所からさらに上に登って行けるので、自分の体力と時間と相談しましょう。崖の上なのに小さな湖もあって不思議な光景でした。


ずっと向こうまで続くカラフルな崖。高さ601m!

崖下のプライベートビーチ…?!

少し登った先のパノラマビュー。圧巻

崖の上にある湖・Lough O'Mulligan


The Giant's Desk and Chair,「巨人のテーブルとイス」と呼ばれる岩たち

ソニックフロンティア・クロノス島の険しい海沿いの崖やカラフルな地形を十分思い起こさせる光景でした。記念にパシャリ。



途中で道を聞いた現地の人に「今日は珍しく天気がいいね。きっとあなたたちのおかげだ、ありがとう!」なんて言われました。まあ私は一応晴れ人間として通っているのでね…!
(実際この旅で天気が悪かったのはたった2日ほど、それも通り雨くらいでした。ありがたい)

Sligo近くの宿へ向かうと、崖からも見えていた台形の岩山 Benbulben ベンブルベン がすぐ近くに。夕陽に照らされる姿も圧巻。ケルト神話によると、ここは悲劇の英雄ディルムッド終焉の地とされているようです。整備されたトレイルがないので難易度が高いものの、晴れた日にはハイキングもできるそうです。今度来るときは登ってみたいな。

Cloyragh, Co. Sligo, Ireland


澄み渡った夜空がとっても綺麗だったので、外に出て星空観察。満月にも負けず煌めく星々。家族が流れ星を二つも見つけました。




Day 8: Sligo スライゴ

Gleniff Horseshoe グレニフ・ホースシュー
Gleniff, Co. Sligo, Ireland
https://maps.app.goo.gl/wwWxJwWzLhv6opF6A

霜が降りるほど寒い朝、ゆっくりと朝日に照らされていくBenbulbenが目の前に。やっぱり良い山だ。アイルランドの代表的な詩人 W.B.イェイツは晩年にこの山についての作品を残し、その最後の部分がこの町の教会に眠る彼の墓石に刻まれています。

本日はまずそのBenbulbenの裏側を見に行くルートへ。対向車が来たら避ける場所もないような細い道を行った先に現れる馬蹄型の地形。小川に架かる小さな橋の傍に数台車を停められるスペースがあります。私が行ったときにも思ったより多くの観光者が訪れていました。

眼前に迫る岩山の圧を感じる素晴らしいパノラマビューを堪能し、流れる小川にカエルの卵を発見し、崖でのんびり草を食む羊たちを観察し観察される。時間がゆったりと流れるように感じる不思議な場所でした。写真で見るより現地に行った方がいい場所の一つ。




1月の暴風で根こそぎになってしまったらしい木が。



崖の中腹に洞窟がありそう。

廃墟となった羊小屋?のそばで、立派な角を持つ顔の黒い牡羊に出会いました。ブラックフェイス種に出会うのはこの旅でこれが初めて。




Glencar Waterfall グレンカー滝
Largandoon, Glencar, Co. Leitrim, Ireland
https://maps.app.goo.gl/hN2L1GawRbUgwpnB9

大きな湖のそばにある滝を訪れます。こちらもイェイツの詩に登場するスポット。立派な駐車場からとても簡単にアクセスできるからか、親子連れや結婚式の前撮りの集団などで賑わっていました。滝壺のあたりでちょっと涼んでいたら妙な音がすると思ったら、崖の上の片角の羊が人間観察しながらお食事中でした。





ふと上を見上げたらお食事中の羊さんが。



湖の前の草原ではたくさんの羊が。対岸にもいっぱいだ。背景の崖と合わさってフォトジェニックなスポットになっていました。


美しいグレンカー湖と羊たち。


Knocknarea (Cnoc na Riabh) ノクナレア (ノックナリー)
Grange North, Co. Sligo, Ireland
https://maps.app.goo.gl/ePPb9Ta3mgun6q1t7

クー・フーリンの仇敵である女王メイヴの本拠地がこちら。全体が女性の乳房のように見えることからも「女王の山」と呼ばれ、女神信仰の対象になっているそうです。標高327mの山を登るハイキングコースQueen Maeve Trailに挑戦。道は二種類あり、今回は南東から登る短めのルートを選択。道が大きな砂利だらけで後半は傾斜のきつい場所もあり、行く際はトレッキングシューズがおすすめです。迂回して北側から登るルートは距離が長いものの、林の中を進んでいく変化に富んだトレイルのようです。




道沿いには牛や羊の群れが。

一時間弱かけて頂上まで辿り着くと、無数の石灰岩を積んで作られた塚が目の前に。ここも約5000年前に造られた墓であり祭司場です。神聖な場所なのでこの塚の上には登ってはいけません。また神話においては、女王メイヴがここに武装し立ったまま埋葬されており、敵国アルスターの方向に睨みを利かせているのだとか。クー・フーリンとメイヴ、両者とも立往生とは…因縁を感じますね。



はてこんなに大量のどうやって運んで積んだのか。そんなことを思いながら塚の周りを一周。頂上エリアからの景色は言わずもがな絶景。丘陵地帯と海を眺めるパノラマ。




どこか千鳥紋のような模様の不思議な石。

途中のゲート以降は「犬を連れるのは禁止」でした。クランの猛犬はここではねつけられちゃいそうだ。


Sligo スライゴ
1 Charlotte St, Abbeyquarter North, Sligo, F91 CP49, Ireland
https://maps.app.goo.gl/uDH53pdjvVPmTxVRA

下山したあとは街散策。Sligoの旧市街にある立派な SligoAbbey スライゴ修道院はもう閉館間近だったので外から見学するに留めました。

川の流れに沿って中心地に向かいます。石橋を渡り、かっこいいモニュメントを観察し…




ノクナレアの頂上から聞こえていた音楽の正体を発見。どうやらSt. Patrick‘s Dayのための舞台のゲネプロだったようで、ちょうど演奏しているのが Sonic Minds という名のバンドでした。なんという偶然! もちろんソニックと記念撮影。




通りかかったパブ Hargadon Brosで晩御飯をいただきます。人気のお店のようで、ギリギリ席を取れました。昔のビール瓶などが飾られて板が撓んでいる大きな棚、相席になったクロスワードと宝くじやってるダンディなおじいさん、ギネスをちびちび飲みながらフットボールを観戦するおじさんたち、家族連れもいるボックス席と、とても雰囲気のあるお店。ラムシチューやビーフソテー、ハーブソーセージにオニオンスープとチリチーズシュリンプと、頼んだローカルフードが全て美味しかったです。おすすめ。

The Canopy, 7 O'Connell St, Knappagh Beg, Sligo, F91 XPN2, Ireland
https://maps.app.goo.gl/9E2gbjMvuZmgMii46





 


Day 9: Continuing on Wild Atlantic Way ワイルド・アトランティック・ウェイで西海岸を堪能する

二晩泊まった宿にお別れ。ここの動物たち(ロバさん、キジトラネコさん、オッドアイのかっこいいワンちゃん)に挨拶して車に乗り込むと、ちょうど霧雨が降ってきて虹が出た! アイルランドで初めて見る虹にテンション上がってたら、ロッジのオーナーに「虹を見るのは初めてか?」と聞かれました笑。



Downpatrick Head ダウンパトリック・ヘッド
Knockaun, Ballycastle, Co. Mayo, Ireland
https://maps.app.goo.gl/bxS3nSYXe9XE2svBA

今日は再び移動日。まずはWild Atlantic Wayと名付けられた景色のいい西海岸ドライブルートを通って、更なる崖の風景を求めてDownpatrick Headへ。駐車場は結構広く、しかも簡易トイレ付きでした。ありがたい。

何故かシールまみれになってしまった看板

Wild Atlantic Wayの標識。WAWを繋げて波状のロゴになっているのがおしゃれ

駐車場からの風景、すでに良い


ここの目玉は地面の途中に自然に四角く空いた穴 Poll Na Seantainne Blowhole と、崖から外れて聳え立つ断層のキレイな Dun Briste Seastack。断崖絶壁に打ち付ける荒波、地層がハッキリ見える岩山、その上に住む海鳥たちの飛行訓練の素晴らしい景色に見とれます。波の様子を何時間も見ていられる。

囲いがしっかりしているBlowhole。
プラットフォームに上って上から眺めることができます














また、この崖の上の植物が密集したドーム型で弾力があるのが不思議で仕方がない。なんという植物なんだろう? 誰かが半分掘り返した部分を見てみると放射状の構造がよくわかりました。
その苔のような柔らかさと丸みがなんだかココたちを思い起こさせたので、記念にソニックとパシャリ。


聖パトリックの記念像も。言い伝えによると、彼が突いた聖杖の勢いで地面が割れ、Seastackができたのだとか…?!


ここで出会ったごついカメラ抱えたおじさま、どうやらアイルランド中を一人キャンピングカーで巡っているそうです。Northern Irelandにも行ったよと話すと、苦い顔で「違う、North of Irelandだ」と言われました…生粋のアイリッシュですね。 


自然の不思議を堪能したら南下して宿の方向へ。通ったあちこちの町で、翌日のSt Patrick‘s Dayのための前準備が始まっていました。


Dunguaire Castle ドゥンガイア城
DUNGUAIRE CASTLE, Dungory West, Kinvarra, Co. Galway, Ireland
https://maps.app.goo.gl/DHFks67Mai2kVjgq6

休憩も兼ねて通りかかった古城を見学。湖の傍に佇む絵になる古城、あいにく今日は内部の見学はできず。外見がかっこいいからよし。



道中で牛の群れがいる草原を通りかかり、車を停めると大人の牛が皆こっちをじっと見る。何ぞや?と言いたげだ。子牛はお構いなく草を食み続けていた。警戒心の差。


Corcomroe Abbey コーコムロー修道院
Corcomroe Rd, Abbey West, Co. Clare, Ireland
https://maps.app.goo.gl/9GbJpnaPj8vzHKxDA

白い石が目立つ丘に近づく中、ちょっと脇道を奥に進んで辿り着いた修道院。13世紀に造られた石造りの建物は屋根がなくなっており、すっかり廃墟なのかと思ったらちゃんと国の遺産として保護されていました。今現在でも墓地として利用継続されているそうです。他に人がほとんどおらず、静かな雰囲気でゆっくり散策できました。アイリッシュ・クロスがずらり。






修道院の最初の司祭のお孫さんのお墓。



天井の梁の部分の装飾が細かい。


Poulnabrone Dolmen ポールナブローン支石墓
Poulnabrone, Co. Clare, Ireland
https://maps.app.goo.gl/wNJf9yQDGPeXFVdn8

広い石の丘に実際に上っていくと、両脇に石垣が作られている道路は意外と綺麗に整備されていて走りやすい。

ここでPoulnabroneという名の支石墓を見学させてもらいます。このように縦に置かれた岩に支えられる平たい石の建造物は、新石器時代にヨーロッパのあちこちで作られたそうです。確かに今までも似たようなものをいくつか見ましたが、このお墓からは実際に複数人の人間の骨が出土したということで、考古学的に特に重要な遺跡だそう。
また神話に絡めて、愛の逃避行を続けたディルムッドとグラニアのベッドなんて別名もあるようです。








ここの地面のうねるような形の溝が一定間隔で連続する構造は、白いlimestone 石灰石が氷河の浸食と隆起によって削られていった姿なのだそうです。




時間が許せば、この近くにある Burren National Park ブレン国立公園の Mullaghmore という渦状の丘の地形へもハイキングしてみたかった。さらに大きな規模でこの構造が見られる場所です。

そばの草原にはかわいい子羊がいっぱい。


Day 10: Inishmoor (Aran Islands - Oileain Arann) / イニシュモア(アラン諸島)

風が強くて曇りの日。やっとアイルランドらしい天気に…?!

本日はSt. Patrick’s Day。アラン諸島の三つのうちの一番大きな島・イニシュモアに向かいます。事前にオンラインで取得しておいたDoolin Ferriesという運航会社のチケットを手に、Doolin(ドゥーラン)の町の船着き場へ。クジラの尻尾の像がトレードマーク、なんと無料のトイレも完備されています。当日券もここのオフィス(赤い看板の建物)で買えますよ。

No.1 Doolin Pier, Doolin, Co. Clare, V95 DR74, Ireland
https://maps.app.goo.gl/LmpW8fSePGBzfwCj6




海水が非常に澄んでいる。

他にも乗客がいっぱいのジェット船にて出航! 出発してすぐ左後ろを振り返れば、モハーの崖も見えました。行きはまだ波が穏やか。


港のそばの謎の小さな石造りの隠れ家がある島はCrab Islandというらしい。
蟹がいっぱいいるのだろうか…?

Inishmoreの手前のInisheerという島でも一度停まります。昔の難破船がモニュメントになっているこちらの島も観光名所になっていて、結構な数の観光客の入れ替わりがありました。

難破船が目印のInisheer島


45分ほどの航海でInishmoor イニシュモア島に到着。この日は寒い上に風も強く、船のダイヤの関係で観光に使える時間も少ないので、良くおススメされる自転車セルフツアーではなくバスツアーに参加することに。船を降りた港ですぐバスに乗せてもらい、folksが口癖の運転手兼ガイドのおじさんに主要な観光名所に連れて行ってもらいます。途中で乗り降りするのにツアー代は後払い。信頼されていますねぇ。

まずは島一番の見どころである断崖絶壁の要塞 Dun Aonghasa ドン・エンガス をゆっくり登って一時間半散策。世界遺産になっている砦に辿り着くまでの道は、昨日の石灰石の山のよう。すぐに崩せてまた積み上げられるような石垣の作りも似ています。この石垣が延々と続くのがこの島の景色の特徴。

Inishmore, Aran Islands, Co. Galway, H91 YT20, Ireland
https://maps.app.goo.gl/hqqhiwXRnTYotz7m9




やはり海辺はさらに強風。柵の設置されていない87mの断崖絶壁、縁に近づく際は充分ご注意を。腹這いになって崖の真下を覗く勇気ある人も。立派なカメラを担いだお兄さんにいい景色だった?と聞いたら満面の笑みが返ってきました。次こそは私も試してみよう。安全第一で。





 
この出っ張りの端に行く勇気はあるか…?!


本当はPoll na bPéist (The Wormhole)も行ってみたかったのですが、時間の関係で今回はパスに。自然にできた真四角のプールのような不思議な地形、辿り着くには結構荒い道を進んでいく事になるようなので万全の準備を。
Kilmurvy, Inishmore, Co. Galway, Ireland
https://maps.app.goo.gl/YEh4g4bZXLvgmX6TA

バスが再び来るまで時間があったので、お昼ご飯に移動式フードスタンドAran Seafood CafeでFish&chipsとロブスターロール(サンドイッチ)を購入。敷いてあった新聞風の油取り紙でFish&chipsの歴史を知ったのですが、これは実はアイルランドに渡ったイタリアからの移民が考案したものらしいです。だから美味しいんだな…⁈ 揚げたてが冷えた体に沁みました。

Kilmurvy, Inishmore, Co. Galway, Ireland
https://maps.app.goo.gl/JdkQMfyxfrfRfdxEA

獲れたて魚の揚げたてFish&chipsは最高!

野菜たっぷりクリーミーなロブスターロール。

はす向かいの別のカフェ。茅葺屋根がイイ

再びバスに乗り込み、島の見どころをさらに回ります。ガイドさんによると島の人口はやはり少なくなっていて、本土(も島だけど)からすべての材料を輸送する必要があるため生活コストも建築代も高い。
ただここの島民は日常的に英語ではなくゲール語を話すため、アイルランド中からゲール語サマースクールに参加する児童生徒が多く来るのだそうです。文化の踏襲と保存、大切ですね。実際、ツアー外では店の掲示も聞こえてくる会話もほぼゲール語だったのが新鮮でした。突然違う国に来た気分。


茅葺屋根のおうちと、庭に造られたレプラコーン用の小さな茅葺屋根のおうち。

古い石造りの教会と墓地、本土から連れてこられた牛に羊、車に興味津々の馬たち。野良なのか定かじゃない猫や犬もちらほら。島の北側にあるアシカコロニーでは、遠目ながら何頭か姿が見えました。

ダッシュ猫。
後ろの青いブースが昼ご飯を買ったお店。

ダッシュ犬。
バスに乗る時について来ようとしたので、ガイドさんに「連れて帰るか?」と言われた。笑

バスに颯爽と駆け寄ってきた馬!

手編みのアイルランド国旗を首輪につけてるワンコ。かわよい

ゆったり牛。

北の浅瀬、目を凝らせばアシカがあちらこちらに…!

バスツアーのあとは意外と時間が余ったので、港の土産店を物色。アラン島といえば「アラン模様」の編み物。過酷な漁に出る男たちそれぞれに特徴のある編目のセーターを着せて、万が一海難事故に遭っても身元が分かるようにと編み出された模様の数々。幸い現代は技術の向上により、安全祈願の模様はお洒落デザインの意味合いが強くなりました。
ということでアラン編みの何かを欲しいなと思っていたのですが、今回はピンとくるものがなく。カラフルなウールが棚一杯に売ってあったのは流石でした。






また、この島唯一のスーパーSPARも覗いてみました。アラン島の昆布(kombuchaのキノコじゃなくて、ホントに海藻の方!)を使ったジンなるものがあって面白そうでした。


昆布ジン、試してみたかった。アランセーター着せられてるのもポイント高し


スーパーの掲示板、ほとんどがゲール語。

内装が素敵な教会で風を凌いで一休み。掲示を見るにここには週に四日お医者さんが往診に来るらしい。敬虔なカトリック信者の方が、壁にずらりと並んでいるキリストの受難の彫り物ひとつひとつに祈りを捧げている姿が印象的でした。





石造りのおしゃれな方向案内板

最後にブックカフェでマシュマロたっぷりのココアであったまってから帰りの船へ。

島にたった一人駐在している警察官に遭遇。自転車でパトロール中?

後半はさらに風が強くなってきていたのですが、それに応じて波も高くなっていて帰りはだいぶ船の揺れが激しく。まるでジェットコースターだぜ。酔わないように窓の外を見ながらしりとりをしながら時間が過ぎるのを待ちます。すると強風高波の中でも甲板に出ていた猛者が、なんとイルカの群れが見えたと報告していました。荒波すぎて自分も外に出るには元気が足りなかったのが残念。見てみたかった…!



と、なんとか吐かずに無事Doolinの港に帰還。この旅で一番車を運転しなかった日でした。

結局、一日島観光ツアーに参加していたのでせっかくのSt. Patrick's Dayなのにパレードを逃してしまいました…島でも小さなパレードをやっていたらしいのですが…! しかし私の知っているほかのヨーロッパの国のパレードとは違いゴミなど落ちていなかったので、比較的穏やかなパレードであったようです。シャムロックの飾りを付ける人は観光客でもちらほら見かけました。一応グリーンのジャケットとスニーカーは装備していたので、気持ちは参加していたということで。


Day 11: From Cliffs of Moher to Cork モハーの崖からコークへ 

また晴天! しかし風がさらに強い日。宿の外の草原がいい感じに揺れていたのでソニックと写真撮影です。


Cliffs of Moher モハーの崖
Cliffs of Moher, Lislorkan North, Liscannor, Co. Clare, V95 KN9T, Ireland
https://maps.app.goo.gl/RJGCvkfzeV8dboKz6

アイルランドの西海岸と言えばな観光名所・モハーの崖 Cliffs of Moherを訪れます。駐車場に入る時にドライブスルーのチケットチェックを通る形式。オンラインでチケットを買っておけば、その場で購入するより半額くらいになりました。

ビジターセンター前には土産屋がずらり。

ビジターセンター前の木彫り彫刻。

丘に埋まるような形のビジターセンター。どうやって作ったのだろう?

水汲み場が支石墓の形に。

ここでもSt. Patrick's Dayのパレードがあったようですね!

ビジターセンター内には4D Cliff Experienceなどの手の込んでいる展示が。初めて潜水艦を作ったのがアイルランド人ということもここで初めて知りました。




サッと展示を見た後は早速崖の展望台へ。旅行前の調べものでよく見たアイコニックな景色がそこに広がっていました。遠くの方の崖の出っ張りほど青く霞んでいます。これが空気遠近法か。

右手に進むと展望台になっている塔 O'Brien's Towerからの眺めが絶景です。昨日訪れたアラン諸島も遠くに見えました。

登る時はスッとは入れたのに下りてきたら列ができていてびっくり。早めに行って良かった

モハーの崖では昔から音楽家が各々の持ち場で演奏するのが伝統だそうで、今日もティンホイッスルやギターの演奏家が良いBGMを奏でてくれていました。笛の方がギターより音が遠くまで届くとは! もう見えない位置からでも、ティンホイッスルの音だけは風に乗って聴こえていたのでした。

この崖が特に有名なのはアクセスのしやすい崖の景色だからというのももちろんですが、映画版ハリー・ポッター(第6作・謎のプリンス)のロケ地にもなっているのも理由の一つようです。と言っても登場したのは一瞬、分霊箱を捜しに来たハリーとダンブルドアが激しい波風の中で孤島に降り立つシーン。ただし、この位置にある実際の岩そのままではなく、アイルランド南西にあるスケリッグ・マイケル(世界遺産の石造りの修道院で有名な島)の傍にあるLemon Rockという小さな孤島をCGで引っ張ってきたのだとか。ややこしいですね。

三角錐の孤島と傍にある洞窟、何かが隠されていそうなワクワクする地形。

崖の上をゆっくり散歩すること一時間弱、右側も左側も素晴らしい景色でした。ただ、崖の上をさらに遠くまで歩けるトレイルは両側とも封鎖中で残念。安全第一だから仕方ない。また、昔は柵もなく崖のもっと端まで行ける仕様だったのが、怪我人死人が出てやめたようですね…。


ここを訪れるのは開館直後の時間帯がおすすめ。11時にもなると観光バスが何台も到着し、急に人で溢れます。さすがアイルランド一有名な自然観光地。この旅行中、街中以外で一番人口密度の高い場所でした。崖から戻ってきたら土産屋は人でごった返し長蛇の列。なんとかアイルランド土産をまとめて購入し撤退しました。(でもここより他の場所で買った方が安かった)

素敵なSt. Patrick's Dayファッションのお方。




クロノス島に近い素晴らしい崖の風景、やっぱりソニックと撮らないとね。


トイレの床滑り注意看板がバナナの皮でした。


崖を離れた後は南下してCorkの手前まで移動です。休憩も兼ねてストップオーバーした場所がいくつか。

Dough Castle ドウ城
West End, Lahinch, Co. Clare, Ireland
https://maps.app.goo.gl/6bibhEyzZyPwXjjJ9

歴史のありそうな石橋と、塔の片側しか残っていない縦半分の城が草原の中に佇んでいます。傍を通る時に見かけた、駆ける白馬二頭が美しかった。



Grange Stone Circle グレンジストーンサークル
Grange, Lough Gur, Co. Limerick, Ireland
https://maps.app.goo.gl/nHtVY2Km4XhP5bSN7

アイルランド最大のストーンサークル。紀元前2000年ごろに作られ、直径45.7mあるもの。パッと見ではそこまで大きくない印象でしたが、実は一枚の写真に収まらないほどのサイズ感。ズーム0.5倍でも間に合わない。





不思議な形の大きな石がたくさん並べてありました。毎度ながら思う、一体どこからどうやって運んできたのだろうか。ソニックフロンティアのサイバースペースへのポータルに似ている形の岩もありました。



今でも祭司場として使っている人もいるっぽい? どうしてもキャンプファイアの名残に見えるベンチには、「神聖な場所なので酒類は禁止」の文字が。



Mallow Castle Park マロウ城公園
Castlelands, Mallow, Co. Cork, Ireland
https://maps.app.goo.gl/Y4ucr59icwczuBqy5

廃墟となった古城とアルビノの鹿のいる公園。狭い道を抜けた中にある雰囲気のある古城(しかし工事中)と新しいメゾン風建築(これも改装中)、木製のドラゴン意匠の椅子。子供用の遊具があるセクションもあります。







鹿公園の場所は分かったものの鹿の姿が見えないので、にこやかな庭師のおじさんに居場所を聞いてみたらわざわざ一緒に探してくれました。多分風を避けるため丘の下にいるねと教えてもらい、橋を渡って林を通って公園の反対側まで回ってみると…






遠目に白き鹿の群れを発見! 女王エリザベス一世から贈られたという鹿たち、アルビノだとさらに優雅に見えますね。







夜はCork郊外の宿にて宿泊。


Day 12: Cork コーク

この日はアイルランドで二番目に大きい街・コーク周辺を観光します。

Blarney Castle & Gardens ブラーニー城・公園
Blarney, Cork, Ireland

Corkの街の郊外にある古城を見学。付属する公園が思ってたよりだいぶ広く、予想よりがっつり時間を取って散歩観光になりました。
家族連れからお年寄りまで、すべての世代に愛される園のようです。入口の桜の木が立派。



小川には観光客が投げ込んだコインがいっぱい。

城の北壁の地下には絶滅危惧種の蝙蝠が生息しているそうです。



城の中には様々な部屋があり、当時の様子がパネルで展示されています。キッチンがなぜ上の階にあるのかと思ったらダイニングホールに近いのと、火事になった場合の被害を抑えるためだそうです。また、入口の上部には侵入者に火や武器で攻撃するための穴が空いていたり…






塔の階段が狭くて左登りなのも、きちんと理由がございます。

「殺人穴」なんてドストレートな名称…

さて一番人気スポットは、城のてっぺんに組み込まれているBlarney Stone。またの名をKissing Stoneといい、様々な言い伝えがある中一番浸透しているのが、「この石にキスをすると口が上手くなる」というもの。Blarneyという単語に「お世辞」や「言葉巧みな説得」という意味があり、この城の主がイギリス女王の要求を口八丁で撥ね退けたという伝説に基づくそうです。
石が組まれているのが床から離れた壁の下側の位置なので、スタッフに支えてもらい、床に寝転んで体を後ろに反らしてキスをします。なんかちょっとしょっぱい? これで口が上手くなるでしょうか。スタッフが撮ってくれた写真を城の入り口で購入することもできます。遊園地のアトラクションみたいだ。












城の隣はPoison Garden、様々な毒草が植えてあります。意外な植物に毒があるのを発見できるかも?




昔の氷保管設備や恐竜テーマのシダの森を通り、養蜂施設の先の湖でちょうど人が通る場所に陣取っている白鳥に遭遇。湖の説明看板の前に座っているので宣伝しているかのよう。近づきすぎなければ威嚇もしてこず優雅に毛繕い、さすが人馴れしている…!






広い草原エリアでのんびりしている羊や馬、ロバ、牛を横目に、ドルイド信仰やこの城にまつわる伝説を追う石と松の森へ。Wishing Steps 願いの階段 では目を閉じながら階段を上り下りすると願いが叶うと言われています。



魔女の顔に見える石。悪い魔女が閉じ込められてこの姿になってしまったのだとか。
でも夜になると抜け出してくるからご注意を…?



他にも見所がたくさんありました。全部回ろうと思えばたっぷり一日かけて観光できる広さです。

The Butter Museum バター博物館
O'Connell Square, Shandon, Cork, Ireland

午後遅くにCork市内に移動して観光。
The Butter Museumにて、アイルランドの美味しいバター生成の歴史を学びます。雨の多い温暖な気候のもと、広々とした草原で放牧されている牛のお乳はやはり味が全然違うのですね。小さな酪農家たちが団結して作った組織の力で外国、特にはじめはドイツ等ヨーロッパ諸国、それからアメリカ、そして現在は中国などに大きな輸出先を持つようになったそうです。Kerrygoldはやはり南アイルランド、Kerryの金塊だ。





手動でバターを作っていた時代の回し樽や、様々なブランドのバターの包み紙のコレクションが目に楽しい。地中に埋めて保管してあった1000年もののバターが入ってる樽なんかも展示してあって興味深かったです。小さくもなかなか良い博物館でした。





Cathedral of St Mary & St Anne, Shandon シャンドンの聖マリア・聖アン大聖堂
Cathedral St, Shandon, Cork, Ireland

博物館の周りには教会がいっぱい。まだ開いていたこの綺麗な北大聖堂に立ち寄りました。マッチ棒のような線状のモチーフやステンドグラスがすっきり綺麗な内装でした。しかし教会なのに、なぜか市民向けの掲示板に今週の宝くじが掲示してありました。斬新。






大聖堂の掲示板に、今週の宝くじの結果が…?!


そろそろがっつり海鮮を食べたい!ということで、早めの晩御飯をQuinlan‘s Seafood Barにていただきました。青と茶色で統一された内装がおしゃれです。イカフライやシーフードリゾット、チリソースシュリンプにシーフードチャウダー、どれも新鮮な海鮮をしっかり味わえて満足です。

14 Princes St, Centre, Cork, T12 K2HW, Ireland





帰り道にThe Englisch Market イングリッシュ・マーケットに立ち寄ってみました。午前中なら客でにぎわうCork随一の市場、訪れた時は夕方の清掃中でした。スタッフの少ない市場もなかなか珍しい光景です。鶏肉やさんでは丸のままの雉も売られていました。アイルランドにも結構いるようです。

Grand Parade, Centre, Cork, Ireland




Day 13: From Cork to Wicklow Mountains コークからウィックローへ

今日は南のCork地方からDublin近くの北東地域へ戻ります。

Cobh コーブ
Cathedral Pl, Kilgarvan, Cobh, Co. Cork, P24 RH52, Ireland
https://maps.app.goo.gl/oSKuiyh5EnM8fSM37

まずはタイタニック号最終出航の地となったCobh(旧Queenstown)へ。港の前は結構坂道。立派な大聖堂を見学しようと思ったら、お葬式があって中には入れず。花がたくさん積まれた立派な霊柩車が待機しておりました。

教会の正面には写真映えすることで有名なカラフルな家々Pack of Cardsが。Corkについて検索すると大体最初に出てくるのはこの風景。




港でのんびり海を眺めます。こちらにもある小さめのタイタニック館、小グループでツアーを行っていたようでした。



タイタニック沈没事故のメモリアル。

港前の公園に無料で使える望遠鏡が。


教会に戻る道程でもいろんな色の家に遭遇。やはり港町はカラフルな仕様が多いのでしょうか。








Rock of Cashel ロック・オブ・キャシェル
St. Patricksrock, Cashel, Co. Tipperary, Ireland
https://maps.app.goo.gl/itHqgbikUPgVJKwAA

緑の平野の傍の丘に聳え立つ立派な城塞。この地域を支配したマンスター朝の王の城であり、またアイルランドにおけるキリスト教信仰の中心地だった大聖堂の遺跡があります。




ちょうど日が差してきて影と光が綺麗な時間、風の強い中昔の色が失われた建物を見学。大きな大聖堂の廃墟の祭壇や墓地には、ドルイド信仰とキリスト教が融和した太陽と月のレリーフがセルティック・クロスに目立ちます。








蹄鉄とシャムロックの意匠が彫られたお墓も。

エリザベス女王二世もここを訪れたことがあるらしいですね。ちゃんと緑の服を着て来た当時の写真が展示してありました。


そばの草原にはこれまた廃墟と化した Hore Abbey ホア修道院 の立派な姿。そしてたくさんの羊と黒牛。その数たるや、バター博物館で見た通り、やはり南の方が牛の密度が高い実感があります。

そばの草原に佇む「ホア修道院」

黒毛の牛の群れ。


Mottee Stone モッティー・ストーン
Cronebane, Co. Wicklow, Ireland
https://maps.app.goo.gl/rUo4uXsUesP9KFam7

次は東に向かい、丘の上にでんと乗っている巨石を目指します。自然公園に登録されているWicklow ウィックロー の山々に入るとまた景色が変わってきます。密度の高い細い枝の木々、延々と続く丘。初めて野生のキジを見ました。普通にのんびり歩いてる。

丘のハイキングコースの入口から少し西に向かって登れば見えてくる、重さが150トン、高さ2.4メートルの巨石。氷河期の終わりに流される途中で丘の上に取り残されたものだそうですが、なんとも不思議です。またケルト神話的には、あのジャイアンツ・コーズウェイの伝説にも出てきた巨人フィン・マックールのハーリングの球だったと言われています。はるか遠くに見える丘の上から打ち上げたものがここに落っこちたのだとか。
鉄の梯子が埋め込んであって登れる仕様だったので、上からの景色も堪能できました。太陽が山へと沈んでいく中の景色は良い。





しかし、ここに辿り着くのは冒険でした。Google Mapsの示した道をそのまま進んでいたら森の作業員しか使わないようなガタガタの未舗装道路に入ってしまいました。ルート最後にある地面ど真ん中から突き出た岩が心配でしたが、なんとか車に傷をつけずに脱出。反対側、東からの道は普通にアスファルト舗装の走りやすい道でした… みなさんももし西側からこの場所を目指すとしても、Cronebaneという道は必ず東側から入るルートを選んでくださいね。

陽が落ちきる前に森の横の小川沿いのコテージに到着。外が完全に暗くなる前の散歩が気持ちいい。晩御飯後に星空観測、山の中で光が少ないので、Sligoよりさらによく見える気がしました。




Day 14: Wicklow Mountains ウィックロー

とうとうアイルランド旅行最終日となりました。

軽い食事のあと、再び小川の飛び石を渡って昨日の散歩道の続きを行くことに。曇りだけどまだ雨じゃない、そして気温は割と高い日です。




Glendalough グレンダロッホ 
Brockagh Co. Wicklow Ireland
https://maps.app.goo.gl/2jaSMKZqU7TmThb98

小川の流れに沿って歩けばたったの15分でグレンダロッホの修道院集落跡に到着です。聖ケビンによって6世紀に設立されたこの集落は、30mの高さがある監視塔兼避難所Round Tower ラウンドタワーや、アイルランド最古の教会と言われるケビン教会などが有名。墓地にたくさん立っているセルティック・クロスには傾いているものも多くあり、時の流れを感じさせます。早朝の人が少ないうちに回ることができて良かった場所。この辺りに宿泊していない場合はバスツアーで来るか、ビジターセンターに駐車をする必要があります(有料)。






アイルランド最古の教会「ケビン教会」




ここから西方面に歩くと、グレンダロッホのLower LakeとUpper Lakeというふたつの湖を通るハイキングコースです。「二つの湖の谷」という意味を持つ名はここから来たようですね。今回は残念ながらUpper Lakeまで行く時間がなかったので、Lower Lakeまでの15分をゆっくり散歩。穏やかな湖面を眺めてから帰還しました。次こそはUpper Lakeも見に行きたいです。







Lough Tay (Guinnes Lake) ロッホ・テイ (ギネス湖)
Ballinastoe, Co. Wicklow, Ireland
https://maps.app.goo.gl/7e6UgYBNYnD2o2jq6

素敵な宿をあとにして、30分弱Wicklowの野山を越えていくと見えてくるのはLough Tay、通称Guinnes Lake。その名の由来は実際にギネス一族の所有地だからということもありますが、何より湖の見た目。水が水質の関係で黒く見えること、そこに細く白い浜がくっついている様子がギネスビールのようだから、だそうです。面白い!
ウィックローの緑と茶色に赤っぽい木々に覆われた山の間、その谷底にできた湖のダイナミックな風景が良いです。



色合いがギネスビールのような湖!


すぐ先にある写真映えしそうな石橋でも少し停まります。P.S. I Love Youという映画のロケ地だったそうです。ここの水も流れているのに黒っぽく見えるのが不思議。






再び野山を進みます。小雨が降ってくる中、サイクリストたちが山道を頑張っていました。流石にいないかなと思っていた羊の群れも見かけるとは。ここの草も美味しいのかな、ちょっと固そうですが。



最後はやっぱりアイルランドっぽいお天気になりました。

旅行中合計で2000㎞弱走ってくれたレンタカーを無事空港に返して家路につきます。お疲れさまでした!

期待していた通り、アイルランドの雄大な自然が特に印象に残った旅でした。特に西海岸。高い崖に打ち付ける海の波と、風に靡くエメラルドの草原のイメージは一生忘れません。

ソニックの新たな聖地を探す旅としても、クー・フーリンはじめケルト神話の生まれた地を巡る旅としても大満足でした。今回訪れなかった場所も、またいつか行けるといいな。

あと羊がかわいかった。ご飯も美味しかったし、やはりアイリッシュ・バターは最高ですね。

土産屋で見かけたこの「アイルランドの四季」のデザインがかわいすぎた。



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